朝日新聞（2025年9月8日付）の記事で「後期高齢者医療制度の2割負担に関する配慮措置が、2025年10月で終了する」と報じられていた。（参考：https://www.asahi.com/articles/ASB897D54B89UTFK00V.html ）
この制度改正は、後期高齢者（75歳以上）の医療費負担に直結する内容や。これまで収入によっては一定期間「負担が軽くなる配慮」がされてきたが、それがなくなることで多くのシニア家庭に影響が出ると見込まれている。

0. 目次

1. 後期高齢者医療制度とは？
2. 今回終了する「2割負担配慮措置」の内容
3. 利用者にどんな影響がある？
4. 医療費負担を軽減するための制度活用法
まとめ

1. 後期高齢者医療制度とは？

後期高齢者医療制度は、75歳以上の人（または65歳以上で一定の障害がある人）が加入する医療制度や。
原則として：
– 医療費の自己負担割合は「1割」
– ただし、一定以上の所得がある人は「2割」または「3割」

収入や世帯状況によって、負担割合が決まる仕組みになっている。

2. 今回終了する「2割負担配慮措置」の内容

2022年の制度改正で、一部の高齢者は「1割→2割」に自己負担が増えた。ただ急激な負担増を避けるため、年間の増加額を最大3,000円までに抑える配慮措置が取られてきたんや。

この配慮措置が2025年10月で終了する。つまり、医療費の自己負担が一気に上がる家庭が出てくるということや。

3. 利用者にどんな影響がある？

具体的には：
– 月に医療機関へ何度もかかる人は、これまで以上に医療費がかさむ
– 薬代も2割負担になるため、慢性疾患で複数の薬を飲んでいる人は負担増
– 介護とのダブル負担世帯では、生活費を圧迫するリスクがある

特に「年金暮らしでギリギリの収入層」にとっては無視できない出費増や。

4. 医療費負担を軽減するための制度活用法

ただ、国や自治体には負担を軽減する制度もある。

– 高額療養費制度：月ごとの自己負担額に上限があり、超えた分は払い戻される
– 限度額適用認定証：事前に申請すると、窓口で支払いが上限額までに抑えられる
– 医療費控除：年間の医療費が10万円を超えた場合、確定申告で税金が戻る
– 自治体独自の助成制度：医療費助成やタクシー券などを用意している地域も

まとめ

10月からの配慮措置終了で、後期高齢者の医療費負担は確実に重くなる。

安心できる選択肢としては：
– 事前に「自分の負担割合」を確認する
– 高額療養費制度などを利用し、支払いを抑える
– 自治体の支援策をチェックして漏れなく活用する

「知らなかった」で損をしないためにも、今のうちから情報を集めて備えることが大切やで。

医療費控除の申告や支出管理をラクにしたい人には、確定申告ソフトを使うのもおすすめやで。